ウィメンズ・アクション・ネットワーク(WAN)の労働争議・まとめ

遠山日出也

1.当サイトについて

このサイトの趣旨

 2010年1月から5月にかけて、女性のための総合情報サイト「ウィメンズ・アクション・ネットワーク(WAN)」を運営するNPO法人ウィメンズ・アクション・ネットワーク(WAN)の労働組合である「ユニオンWAN」とWAN理事会との間で労働争議がありました(WAN争議)。WAN争議自体は、すでに和解によって解決しています。しかし、争議解決後もWANには問題が残されています。また、WANだけでなく、他の少なからぬ非営利団体や市民運動(フェミニズム運動を含む)にも、同様の問題が存在していますので、このサイトを作成しました。
 このサイトは、2012年2月に公開しましたが、今後より充実したものにしていくつもりです(最終更新日:2013年11月11日)。

おことわり

 ・このサイトは、あくまでも私(遠山日出也)個人の考え方でまとめられています。このサイトのリンク先の文章は、リンク先の各個人のものですが、その他の一切の説明は私個人の意見であり、見方です。
 ・WAN争議をテーマとしたブログとして、すでに「ユニオンWAN」のブログと「NPO法人WAN労働争議を支援する」ブログがあります。それらのブログは、一部、この「まとめ」にはない記事も収録されていますし、逆順で見るにはそれらのブログの方が便利です。
 ・私は、WAN自体は、非常に有意義だと考えています。「ひびのまこと」さんは、自らがユニオンWANに支持を表明した際、「こういうと、ひびのがWANに反対していたり、攻撃していたり、悪く言っている誤解する人がいそうで嫌なんだよね。だいたい組織というのは内部に問題があって当たり前だし、それを改めていくため(の)(……)意見表明を肯定的に受け止めて真面目に対応していくことこそが、風通しのいい社会運動を創るためにも大切だと思います」(「WAN争議」)と述べておられましたが、私もそれと同じ気持ちです。まして私の場合は、WAN発足の1年目から法人会員になって、WANを支持しています()。私がWAN争議について理事会に意見を出しているのも、WANの信頼回復や発展、民主主義の保障、社会的役割の発揮のためです(「WAN理事会への3通の手紙――WAN争議における謝罪=反省点の表明を求めて」など参照)。

凡例

   ・できるだけ争議の流れに沿って文章を並べました。ただし、特定の時期に書かれた文章であっても、より大きなテーマについての考察しているものが少なくありません。
 ・執筆者名は、当該サイトのトップページに実名が出ていない場合は、文章への署名を記しています。そのため、ハンドルネーム(ペンネーム)が多くなってますが、大半の方は、いわゆる「匿名」ではなく、ブログのプロフィール欄などから容易に本名がわかり、また、文中やコメント欄にも本名が出てきますので、そうした方々については、下に本名も付記させていたただきました。
 tigrimpa=遠藤礼子さん、hilocok=カサイさん(以上お2人は、ユニオンWAN組合員。カサイさんは、家庭のご事情のため、フルネームは出せないとのことです)、yamtom=山口智美さん、Kimura=木村穣さん、ohnosakiko=大野佐紀子さん、macska=小山エミさん、discour=斉藤正美さん。
 ・WAN理事会は、この争議について、公開されたネットの場では説明をしませんでした。当サイトに掲載されているWAN理事会の見解は、同理事会がWANの支援者やユニオンWANに対して出した文書を、その方々が転載したものです(ですから、その方々による簡単な説明が付されている場合もあります)。ただし、当時WAN理事会自身が非公開にすることを求めた理事会の主張については、このサイトには掲載していません。
 ・私は、争議中はユニオンWANの支援者でした。しかし、私以外の文章については、ユニオンWANの組合員や支援者のものであっても、私はそのすべてに同意しているわけではありません。けれど、できるだけ幅広い人の意見を紹介するために、意見の違いよる選別はしていません。また、当然のことですが、私は、理事会側の文書についても、その見解のすべてが誤っているとは思いませんし、ましてや、すべてが事実でないとは思っていません。
 ・他のブログのエントリを転載しただけ、またはそれにごく簡単な感想を付け加えただけののエントリは掲載していません。
 ・ユニオンWANのブログに掲載されたユニオンWANの組合員が書いた文章は、ブログ名を省略しました。また、私が書いた文章は、すべて「中国女性・ジェンダーニュース+」の「WAN、WAN争議のカテゴリー」に収録されていますが、これらの文についても、ブログ名を省略しました。
 ・このサイトは、このページのほか、「2.争議の経過」「3.和解の成立と残された問題」「4.広く非営利団体や市民運動・研究組織に見られる問題として」というページがありますが、それぞれのページの文章の中にも、他のページのテーマが含まれていることが多いので、各ページの文章は明確には内容的に区別できません。

私の連絡先

 tooyama9011あっとまーくyahoo.co.jpです。ご意見や付け加えてほしいリンクなどありましたら、お伝えください。出来るだけご要望に沿うようにいたします(ご意見については、ご要望に沿えない場合も、もし公表をご希望でしたら、特に問題がないかぎり、このサイトに何らかの形で公表させていただきます)。

 WANサイトについて言えば、インターネット上にはフェミニズム系のサイトやブログが少ない中で、多くのフェミニズムの記事が掲載されているサイトを新たに作ったことには大きな意義があると思います。もちろん個々人や各団体がそれぞれサイト(ブログ)を作って発信することが重要なのですが、現状ではすべての人が個人サイトを持つのは難しいので、総合サイトがあって初めてネットに出る文章も少なくありません。また、個人サイトを持っている人であっても、アクセス数が多い総合サイトに原稿を書くことは、自分の考えを広く社会的にアピールする方法の一つになりえますし、イベントの告知のようなことには総合サイトは向いています。さらに、総合サイトは、WANが総選挙の際に公開質問状を出したような、大きな社会的活動をネット上でするための一つの手段たりえます。
 労使関係についても、WAN理事会が労働者に一般水準以上の賃金を保障し、賃金や労働時間に関しては労働者の要望をある程度受け入れたことや、WAN争議に際しても、仕事を取り上げても賃下げはしなかったこと、話し合いによって和解、円満退職という解決ができた点などは(当然にすぎない点もありますが)良かったと思います。
 もちろん以上で述べたことは、「WANサイトを評価した上でなければ、WAN理事会を批判してはならない」というようなことではありません。実際、WAN争議の際のユニオンWAN支援者の中には、WANサイトについて私よりも厳しく評価なさっていた方やサイト自体には特にご関心がなかった方もいたと思います。

2.争議の経過」へ

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