ウィメンズ・アクション・ネットワーク(WAN)の労働争議・まとめ

遠山日出也

投稿規程に関する要望

(2012年4月11日)

WAN編集局御中

会員の遠山日出也です。いつも編集のお仕事、ありがとうございます。

以下、投稿規程に関するお願いを記しましたので、お読みいただければ幸いです(1の点については、以前述べさせていただいたことがあり、その際、「検討する」といったご返事をいただいており、2についても、メールか、WANのfacebookでは述べさせていただいたことがありますので、繰り返しになっているかもしれませんが、ご了承ください)。

1.投稿の採否が決定するまでの期間を書いてください

投稿規程には「原則として、投稿の掲載可否や掲載時期に関する問い合わせには応じません」とあります。さらに、「エッセイ投稿規程」と「活動レポート投稿規程」には、「投稿から掲載までに時間がかかることがあります」と書いてあります。

このような規定ですと、投稿した者には、一体いつまで投稿が掲載されなければ、投稿が不採用になったのか見当がつきません。それがわからなければ、いつまで待てば、その原稿を別のサイトなり紙媒体なりに掲載してもいいかどうかがわかりませんので、二重投稿になる危険が出てきます(「活動レポート」については、「他のウェブサイトに既出の原稿は、投稿をお断りします」と書いてありますし、「エッセイ」と「活動レポート」に関しては、紙媒体に掲載した場合は、その点を書くように指示されています)。

また、いつまで待てば投稿の採否が判明するかがはっきりしないことは、投稿を集める上でも不利であると思います。掲載までにどれくらい時間がかかるか見当がつかないような媒体には、原稿を投稿する気が起こりにくいと思うのです。まして、「WANに掲載されなかったら、他で書こう」と思っていらっしゃる方は、二重投稿にならないようにするには、いつまで待てばいいかわからない以上、投稿をためらうと思います。

たとえば、『週刊金曜日』の投稿規程には、「投稿して1か月間は他のメディアへの投稿をお控えください」と書かれています。ですから、WANについても、たとえば、「○○日を経過しても掲載されず、ご連絡も差し上げない場合は、不採用とお考えください」といったことをお書きになったほうがいいのではないかと思います(『週刊金曜日』よりは、日数を短くできると思いますが、ご多忙の時期もあるでしょうから、「ご連絡も差し上げない場合〜」という文言を入れてみました)。

2.現在の投稿規程は字数とジャンルの制約が厳しすぎるので、緩和してください

現在の投稿規程では、「エッセイ」が1000字〜1600字程度、「活動レポート」が600字〜1600字程度が目安とされています。

しかし、現在、WANサイトには、その字数を相当オーバーした原稿や「視点・論点」・「インタビュー」・「書評」などの投稿規程にはないジャンルの原稿も、多数掲載されています。私は、基本的な考え方としては、「投稿だから」という理由で、字数やジャンルや制限する理由はないと思います。なぜなら、「同じ原稿であっても、依頼原稿ならばよくて、投稿ならばダメ」ということはないと思うからです。WANは、その会員だけでも300人以上いらっしゃいますし、会員以外からの原稿についてもオープンなサイトですのに、編集局のお力で原稿を依頼できるのは、そのうちのごく一部の方だけなのですから、それ以外の方については、投稿を重視するべきだと思います。ですから、原則的には、少なくとも現在WANサイトに掲載されているジャンルや字数の原稿であれば、投稿を受け付けるべきではないかと思うのです。

とはいえ、私も、投稿の字数やジャンルを制限することに何の意味もないとは思いません。たとえば学術論文を投稿されても、扱いにお困りになると思います。また、ダラダラした冗長な投稿がダメなことは確かであり、とくにウェブの場合、目が疲れやすいので原稿を短めにした方がいいとも思います。しかし、依頼原稿であっても、冗長な原稿がまずいのは同じことです。依頼原稿も投稿も、読む側にとっては同じなのですから、基本的には同一の基準にするべきではないかと思うのです。

私が投稿した際の経験では、「エッセイ」と「活動レポート」に関する、「1600字」という字数は、制限がきつすぎました。「目安」ですから、若干のオーバーは構わないのでしょうが、意を尽くした文にするためには、もっと字数制限を緩和していただきたいと思います。

あるいはまた、「1600字を越えるような原稿に関しては、節を分ける、小見出しを付ける、ページを分けるなど、読みやすくする工夫をお願いいたします」といった規定を設けるのもいいかもしれません。

さらに、現在WANサイトに掲載されている原稿の中には、数ページないし数回にわたって掲載されているような、非常に長いものもあります。そうした原稿の中には、正直私には冗長だと感じるものもありますが、長くても読みごたえのある原稿も少なくありません。そうしたことを考えると、単に字数制限を緩和するだけでなく、「これ以上の長い原稿、規定にないジャンルの原稿、シリーズものについても、編集局とご相談ください」として、連絡先(WANのメアドと同一でもいいですが)を掲載しておくのも良いかもしれません。

私は、他の人にも、「WANに投稿してみてはどうでしょうか?」と提案(原稿依頼?)したことも2回ほどあるのですが、その際も、「この内容だと、1600字では難しいかも……」という、ためらいを感じた経験があります。そうした意味でも、字数は柔軟に考えていただきたいと思います。

ひょっとしたら、「編集者やボランティアは労力を使っているのだから、彼女たち自身の原稿は優遇されるべき」という考え方もあるかもしれません。ただ、この点については、私はむしろ、「何度も投稿なさる人は、できればボランティアとしても参加してください」というふうに、ボランティアを拡大する方向に話を持って行った方が生産的だと思うのです。たとえば、ご存知かと思いますが、『女性学年報』は、「編集委員の原稿を優先する」としつつも、同時に、一定の条件を満たせば「誰でも編集委員になれる」ことを謳って、編集作業に多くの人の参加を求めています。WANについても、ボランティアが不足しているということを何度か訴えられていますが、それならば、投稿する人にも何らかの作業に参加してもらうようにすれば、よいのではないかと思うのです。

私は、WANサイトへの投稿や原稿依頼の具体的な状況について存じ上げませんので、ひょっとしたら、実際にそぐわないことを申し上げているのかもしれませんが、私としては、以上のように考えています。

編集局の方はご多忙と思いますので、とくに文書でのご返事などはご不要ですが、私からの意見として、ご参考にしていただければと思います。

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